Age of Propagandaの書評
こんばんはKechaです。
昨日の記事の最後に、表題の本の感想を書こうかなと書きましたので、こんばんはサクッと書評を。
前提として、文学作品を読む以外の文章、論文、評論文などを読む時に心がけているのは、「作者が言いたいことを探す」ことを心がけています。TOEFL、 IELTSの読解にも使えると思うのですが、筆者の伝えたいメッセージというものは分厚い本でも数ページ弱なではと思います。ただ、その伝えたいメッセージを読者にも理解してもらうために、色々な実験結果や他の論文を引用して、筆者の論がいかに正しいかを伝えます。 なので、”本を読もうと思えば”スグに読むことができると思います。なぜなら、作者のポイントを探す作業であるからです。
このことって現代文の受験勉強にも言われた方法なのではないでしょうか。
基本に帰ることで、高みを目指していきたいです。
では、本題に戻ります。
この本の大まかのメッセージは、メディアから発せられてるメッセージ(広告、プロパガンダなど)は人の意思や考えを無意識のうちに左右しているよねってことです。
社会心理学に即しながら書かれています。
つまり、我々が日頃、政治経済、はたまた購買行動なんかも実は自分の意志100%ではないということです。知らず知らずの内に考えが形成され、それがあたかも自分の考えのように捉えてしまっています。
このようなことを踏まえて、何が重要かなと私が感じたことは 1、批判的思考を常に持つこと 2、他者は自分と違うという認識を持ち、理解を深めていく ことです。
まず、1番目について。例えば、私が経験した人生の大きなイベントとして就職活動が挙げられます。ここ数年は、景気が良く「空前の売り手市場」と言われています。ただ、そもそも日本の景気は今いいのか?株価だけを見てれば良いように見えるかもしれませんが、はっきり言ってデフレです。「空前の売り手市場」と言われいても、有効求人倍率は全業界の平均です。平均というということはどこかの業界がむちゃくちゃ数字を上に引っ張っている可能性があります。実際の大手企業の新卒の有効求人倍率の水位はこの数年間どうなのでしょうか?(確か厚生省あたりが有効求人倍率の数字を出していた資料があります)世の中が向かっている方向に対し疑問を持つことが大切なのかもしれません。
そして、2番目について。私もそうであると思いますが、私も色々考えている”つもり”になっていて実はどこかで聞いた論調を書いているだけかもしれません。もちろん、この記事を読んでいるあなたも例外ではない可能性があります。
例えば、アメリカのアフガン、イラク侵攻の時、どれだけの日本人が現地の人のことを身近に考えたでしょうか。視点をアメリカに移せば、広島、長崎の原爆投下に際して反対したアメリカ人はどれだけいたでしょうか?(今でも原爆投下を正当化する世論を聞く機会がアメリカではあると思います。) プロパガンダによってイラクorアフガニスタン=悪、または第二次世界大戦時の日本=悪と捉える(政治の指導者は責任があると思いますが、その世界とほど遠く離れた一般市民は悪と言えるでしょうか? 私はそうではないと強く思います)のはどうかと思います。
全てを包括的に捉えて、(主語を大きくして)物事を捉えることは考えをシンプルにする上では便利ではありますが、一方で危険なことなのかなと思います。
個人というミクロなレベルまで落として、そこで他人同士違う人間であるからこそ、お互いに理解を深める努力というのが必要なのではないかと思います。そこで、他人が考えの元になっているリソースは何なのか知ることで、よくも悪くも相手のことを知ることができるのではないかと思います。
我々は、同一民族で世界一すばらしい国or民族であると思うことがあるかもしれませんが(日本の事例で言いますと、外国人に日本すごいと言わせる番組など)、そもそもその考え自体が誰かから発せられたものであるかを考える必要があるのではないかと思います。
巷で流行っている”女子会”なんかも、どの会社が流行りを作って、どういう仕組みでその会社が得をしているのかも知るのも面白いかもしれません笑
では、今年最後の投稿はここまで。
また来年もよろしくお願いします!!
ちなみに今日書いた本の感想のURLはこちら
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参考文献として